この日記スペースを急遽設けたのは、今日図書館に返す予定の本を記録するためだった。
夢は人に何を伝えているのか
夢は人に何を伝えているのか (秋山さと子 1989 初出)
ゆっくり、ゆっくりと読んだ。
たぶん、30代直前、結婚前に読んだことがあるはずだが。ちかごろ深くて重い夢を視てはいろいろと考えているので。ことさらに心に響いた。
多分、私が近頃重い夢ばかり視るのは、中高生の頃にユングに出会って読み耽ったせいだと思うんだ。だから典型的にユング派な分析がしっくりくる夢を視る。そういう言葉で何かを伝えてくる。
だけれども、やはり個人が視る夢を最終的に解釈・分析するには個人の拠って育った文化を知った人間でないといけない。
8歳から12歳までフランスにいたりして、ヨーロッパの風土と建物の中で育ったのと、キリスト教の素養もあるので。典型的にヨーロッパ人に近い部分もある。関西人の両親に育てられ、そこにしかない文化もある。
個体差だけでなく、心理学がまだ絶対の学問でないせいもあるだろう。けっきょく、自分の夢を解釈できるのは自分しかいないんだろうな、ということが解ってきて。
夢の解釈の個々の事例ではなく、もっと深い考え方を再確認するために読んだような次第。
40歳前後というのは、人生を振り返り建設する年頃、とユング派の人は言います。まさに今そんな感じ。
不可能犯罪コレクション
不可能犯罪コレクション (二階堂黎人・編 2009 )
その
まえがき : 二階堂黎人密室殺人大百科の第二弾として、私は、この不可能犯罪コレクションを編むことにした。あれから九年が経ち、かつての新鋭、先鋭たちも中堅作家になってしまった。ならば、現時点における新鋭や先鋭たちを、ふたたび、読者に紹介しなければならないではないか!
はい、最新に疎い私は石持浅海さんしか名前を憶えていませんでした。
文体に見覚えがあったのは、加賀美雅之と大山誠一郎。
新津きよみをスマートにしたような岸田るり子、一般でない能の世界の人間関係をわかりやすく書いた鏑木蓮。教科書のようなミステリを書いた門前典之。みな憶えておきたい名前です。
とくに私の好みなのは、大山・鏑木。(石持さんはすでに中堅だと思っているので別格)
神の守り人
上橋菜穂子・著 2003 神の守り人
( [来訪編] , [帰還編] )
前日、部屋を片付けていて偶々シリーズ二巻の 闇の守り人
を読み返したばかり。
シリーズ五巻までは春に文庫が出たときに買っていて、その六・七巻 (といっても分けようがなくこの二巻で一話) です。
どちらも、個人的な事情で父性愛の本として捉えた。捉えて、巻を措く能わずでした。
16の性格
16の性格−性格タイプを知って獲得する充実した人生と人間関係−
(Paul D.Tiegger and Barbara Barron-Tiegger 1998 / 栗原さつき訳 1999)
ユングの提唱した八分類に、もうひとつ軸を加えてわかりやすく解説。さらに現実生活にどう活かすかを書いた本。
素晴らしい本だと思うのだけれど、今回は自分のタイプを確認しただけで返却。
生活のノウハウとして使うならば手許に置きたい本。
未読
量子コンピュータとは何か
は、殆ど読んでいないが返却しようかね。
近頃オカルトを科学という理論で切り裂きつつ、精神の修養としてのハウツゥは抽出しようと目論んでいるので、科学の心の助けとして読もうと思ったのだが。科学の入門書は比喩が多く、オカルトの本と切り口が大差なくて助けにならない。
どちらも、日常の常識を忘れさせ、非日常に飛躍させるための本だものな。
中高生の頃に何度も読んだが、文章に惹き込まれながら、個々の章の意味は解りながら、全体が何を主張しているのかわからなかった 時はいつ美となるか
は保留。
図書館にお願いした他の本の期限から、あと 2,3 日しか手許に置けないのだが。ぎりぎりまで読もう。
心地よく秘密めいた所
も未読。楽しみのための本だから、また借ります。
タロット大全
占いの道具として扱われるタロット・カードを、民俗学と歴史の側面から、現実的かつシニカルに分析した学術的な一冊です。
占いに溺れかけた人がいたら、この本を読ませて それでも信じるのか
と言えば大概は憑き物が落ちる、そんな本。
なに、伊泉さんのサイトを読んだらオカルトばかりじゃないかって? いや文中に 生活のためにハッタリを効かすのも否定しない。
, 商売人としては成功
云々と書いてあります。だから、この本は絶版になったのだし、著者は割り切って占い師としての側面を表に出すことにしたのでしょう。
その上で精神の修養としてのタロット解釈は有効だと思っているし、その辺りの分析をしたくて今日は図書館で占いの本を何冊か借りますけれどね。
おっと、この本はもうちょっと手許に置いておくつもり。まだ四分の一ほど、読めていません。
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